2024年10月26日(土)、渋谷ではハロウィンにぴったりな、謎がいっぱいで妖しいイベントが催されていました。
皆さんこんにちは、福岡を拠点に怪談収集をしておりますオオタケと申します。
10月26日、私はイベントレポートをする為、渋谷に向かっておりました。
『渋谷怪談横丁』
秋の一日、肉横丁が怪談横丁に変わる——
ありそうでなかったオモコワ体験型KWAIDANフェス。
ということで、渋谷に古くからある「ちとせ会館」という建物にワンフロアぶち抜きである2階肉横丁の全てと、その1階上の3階で更にワンスペースを使ったサーキットイベントが行われるとのこと!
先入観を持たないよう、なるべく予備情報を持たないまま会場へと向かいます。
しかしこのイベント、びっくりするくらい出演者が豪華……!
川奈まり子先生がキャスティングプロデューサーということで、錚々たる面子が揃っています。
こんな方々が一同に会すると言うだけで、ワクワクが止まりませんね!
オオタケも東京在住時にはよく彷徨いていたちとせ会館に、いざ!
イベントは14時開始とのことですが、演者の物販時間があり開場は12時から、それに合わせて会場入りしました。
そもそも渋谷肉横丁とは、
肉をテーマにした28の小店舗が連なる国内最大級の横丁。
(渋谷肉横丁ホームページより)
2010年のオープン以来、渋谷の若者が集まるスポットとして沢山のお客様に愛され続け、年間約50万人のお客様から美味しいお肉と新しい出会いにご好評頂いております。
渋谷センター街という都会のど真ん中にありながら、気軽に足を運べて昭和を感じられる肉のテーマパークです。
そんな場所です。
横丁なので沢山の肉料理屋さんの店舗が連なっているのですが、仕切りが少なくフラットで、すぐにお隣や近くのお店に移動が可能なつくりになっています。
また、ワンフロアに沢山の店舗がひしめき合っているので、本当に迷路みたいでワクワクが止まらない……!
更に、掲示されている簡易地図には怪談師がいる場所に★が付いているのですが、店名も怪談師の名前もない!
これは「肉横丁を探検してほしい」という粋な計らいだったとのこと。
分からないものを探っていくのって楽しいもんな!
どんどん探検していくぞ〜!!
まずは受付すぐそばのホームタウンさんのブースへ。
こちらはまさに昭和の居酒屋さんっぽい作りの店舗だったのですが、こんなにも間近で、こんな場所で怪談が聞けるの!? と、まずびっくり!
スペースのどこに腰を据えて怪談を語るか、お客さまにどこに座っていただくか、はたまた怪談師が歩き回りながら怪談をするのかなどなど、使い方は各怪談師に任せられる様子。
なるほど、かなりグルーヴがある!!
更にこちらのイベントでは、演者全員のスタンプを集めると景品がもらえるスタンプラリーが開催されました!
これは普段対面では話せない怪談師ともコミュニケーションが取れる、とても良い企画だなと思いました。
俄然コンプリートしたくなる……!!
まずひとつ目のスタンプをホームタウンさんに押して頂いて、わくわくしながら他の人がどこにいるか探索開始!
「あ! オオタケさん〜!」
気付いて笑顔でご挨拶してくださったのは夜馬裕さん。
「夜馬裕さんのブースはどんな感じですか?」とすだれの中を覗くと……高級ラウンジ!?
素敵なソファのボックス席に、少し段差のついたVIP席のようなスペース。
夜馬裕さんとどうやってお客さんを配置するのか作戦会議をしつつ談笑しました。
その後やってきたお客さまとの様子を見ていると、皆さんお行儀よく間隔を開けて夜馬裕さんの物販サインに並んでいるおかげで、すだれの奥で普段のイベントでは味わえないようなマンツーマンのゆったりした応対が叶っており、これは特別感があるなぁ……と唸りました。
この極少人数でしか味わえない夜馬裕さんの怪談は、きっと極上でしょう!
さて次の探索に向かいます。
会場は本当に広くて、動線も「え、ここ進めるの!? 道あるの!?」なんて箇所も。
進んでいくとまるで……九龍城みたい!
おばけ座の深津さくらさん、チビル松村さんがいたのもそんな怪しいエリアの奥の奥。
「オオタケさん、今日は取材なんですか!? 聞いてください!! 記事にしてください!!!」
と高速でやってきたのですが、情報量が余りにも多すぎて断片的に覚えているのは、「なぜか床にフライドポテトが複数落ちていた!」ということで爆笑した事でしょうか……(笑)。
二人の担当ブースは客席が広く取れそうな作りで、お二人は一人でも多くのお客さまにブースに入って頂けるようにセッティングをしてらっしゃいました! 流石!
後ほど様子を覗きに行った際は、お客さまがパンパンの大人気ブースとなっておりました!
そこからぐるっと通路を回り込んで、松永瑞香さん、はおまりこさんの華やかなお二人のブースは、お店のハロウィン仕様がそのままでなんとも可愛らしい!
そしてお二人とも充実の物販!
お買い物しまくってしまいました……!
お二人はお店の壁際に二人の座るスペースを作って、その前に椅子を何個も並べて入ってきやすそうな作り方。
怪談パート1回目ではお客さまが少人数だった為、みんなでテーブルを囲んで怪談をするというなんとも贅沢な回になったそうです!
2回目にわたしがお邪魔した時はお客さまが沢山っ!!
ちょうどお話の始まりで滑り込めたので、通路ギリギリに立って怪談に耳を傾けました。
とても興味深い怪談で楽しかったのと、この立ちながら怪談を聴くというのもサーキット感が感じられてより楽しかったです!
木根さんのブースは簾で囲われた、とってもシックな雰囲気のあるブース。
ミステリアスな木根さんの雰囲気にぴったり!
肉横丁の中でもブースによって雰囲気が違って「なんだか色んなイベントが同時並行で開催されているみたい……!」とワクワクしました。
そして木根さんは何度かお会いしているのですが、改めて所作からず〜っと「格好良い」事に感動してしまいました。
スタンプを押してくださる所作まで美しくて格好良い。
結局あのブースをどんな風に使って怪談をしたのか、とても気になります!
ハニトラ梅木さんのブースは、会場入りされてご挨拶したのち、気がつくとみるみるうちに綺麗に作り上げられていて「奉りの祭壇」のような様相に!
沢山の胡蝶蘭たちや、メロンに囲まれ、更に「ご自由にどうぞ」の墓!
そして奥で寝転ぶ梅木さん!
情報量がめちゃくちゃ多くて物凄く面白かったです。
お墓は初めて被らせて頂きました。
梅木さんは怪談パートの持ち時間をずっとトークで繋ぎながら語り続けていらっしゃったとか。
これはサーキット泣かせで痺れますね……!
川奈まり子さんのブースは洗練された物販ブースで、明かりも明度が高く、川奈先生の美しさがより際立ちます。
ドキドキしながら著書を購入し、お喋りしながらサインを頂きました。
開演時間になると三階会場ではクロストーク、二階の各店舗では怪談師たちが思い思いの形で怪談語りをするというのが同時進行で行われますが、まず最初は川奈先生と柳誠さん、大和田先生のスペシャル対談を聴きに行こうと決めました。
BBゴローさんはとにかく会場内を練り歩く!!
歩き回ってると何度もすれ違うくらい練り歩く!
そんなこんなで時間が経ってくると、響洋平さんが登場!
物販のない演者は13時までに会場入りすれば良いとのアナウンスだったのですが、予想外に他の演者の入りが早く、響さんが最後の登場となりました。
「皆さん!! 響さんがいらっしゃいましたよ〜!!!」というゴローさんの大きな声で、会場中に大きな拍手が巻き起こります。
めちゃくちゃに困惑しながら自分のブースに移動する響さんに着いて行きました。
「えっとじゃあ、ここでDJすればいいんですね」
なんと響さんの担当エリアにはDJブースが……!?
たまたまなのか敢えてなのかは謎ですが、響さんらしいブースとなっていました。
全体を見ると、ソファやテーブルがぐるっと配置された広い空間。
「どうやって使うかは全部演者におまかせみたいです」と話すと「わ、どうやって使おうかな!?」と考え出す響さん。
どんなブースになるか、興味深いですね!
実際に怪談パートが始まると、まずは響さんが怪談を語った後、ゲリラ的な座談会を開催したのだとか!
「まさか自分が怪談語るとは思ってなかった!」といった感想もいくつも拝見しました。
あの空間での座談会は贅沢な体験だろうなあ……と、しみじみ羨ましいです。
さて、オオタケはこのイベントどう回ったかというと、三階のクロストークを軸にして、途中で二階に降りて各店舗を見て回って、また三階に戻って……という形になりました。
豪華なメンバーすぎて、「全員を見たい!!」という欲求が抑えられなかった!
三階のクロストークステージは見どころ満載で大変楽しかったです!
ご来場されてたお客様ともお話したのですが、これはサーキットイベントだけど、どこを見るかの選択が非常に難しかったとのこと。
今何を選ぶか、お客さまの「決断」に任されることが、よりソリッドに現れたイベントだったと思います。
そして、お客さまの「楽しかった!」「来て良かった!」のお声が非常に多かったのも印象的でした。
ポイントになったのではないかと考えているのは大きく2点。
まずはブースの運営の仕方が怪談師それぞれに任される事で、バラエティに富んだオモコワいモノだった事、更にブースでの距離がめちゃくちゃ近い事です。
これは普段の怪談イベントでは味わえない体験だと思います。
普段ステージの上にいる怪談師が、すぐそこで、目の前で怪談を語ってくれる体験は極上だったのではないでしょうか。
そしてもう一点は、懇親会の存在です。
懇親会付きチケットを購入すると参加できる怪談師も参加する打ち上げみたいな飲み会。
同じテーブルには初めましてのお客さま同士ばかりでしたが、「怪談」という共通の好きがある皆さんは、あっという間にお喋りに花が咲いていて、気がつけばそこかしこで笑顔が溢れる空間になっていました。
そんな中で「こんなにも近くで触れ合えるの!?」ってくらい近距離で怪談師がテーブルを回ってくるのです!
一緒に乾杯したり、お喋りしたり、写真を撮ったり……皆さん本当に楽しそうでした。
(ちゃんと許可を取って突発的に「怪談聞き取り所」を発足していたおばけ座は流石おばけ座すぎました。聞き取り待ちの人でめちゃ列が出来てた!!)
今回渋谷怪談横丁に参加してみて、怪談サーキットイベントの“伸び代”を非常に感じました。
これだけのスペースを贅沢に使って、こんなに楽しいことが出来る。
でも、一回やると見えてくる「もっとこうしては?」「ここはこう出来るのでは?」というブラッシュアップを経て、このイベントはもっともっとオモコワくなってまた帰ってくると思います。
懇親会で皆さんの楽しそうな様子を見ながら、「自分がサーキットイベントを主催するなら、どんなものにしようかな?」と夢想してしまったオオタケでした。